安眠に適した枕の選び方

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枕は、睡眠の質に大きく左右する要因のひとつとなります。自分に合わない枕を使用すれば睡眠の質は低下し、安眠をとることはできません。

睡眠の質を高める枕を選ぶためのポイントを解説します。

 安眠のための枕選びのポイントとは

自分に合った枕を使用することで寝付きやすく、スッキリとした目覚めを得ることができます。逆に合わない枕を使用すると眠っても疲れがとれなかったり、健康を害する場合もあります。自分に合った枕を選ぶ条件として高さ、素材、大きさがあります。

枕の高さでのポイント

寝ている時の理想的な姿勢は、直立した姿勢がそのまま横になった状態といえます。枕を使ってその姿勢を保てるようにすることが、安眠の条件ともいえます。

仰向けに眠る場合は、「背骨が緩やかなS字カーブを描くくらいの高さ」が理想的です。また、横向きに眠る場合は、「背骨がまっすぐになるくらいの高さ」が理想的となります。

枕が高い場合

枕が高いと背骨や頸椎が急なS字カーブを描きます。そのような姿勢の場合、睡眠時に首や肩への負担が大きくなり周辺の筋肉がこわばっていきます。その状態が一晩続けば寝ている間に筋肉に疲労物質や痛みの物質が蓄積し朝目覚めたときに首や肩に痛みが生じます。また、高い枕は気道を狭めてしまうのでいびきの原因にもなります。

枕が低い場合

枕が低いと頭が沈み込んでしまい、頸椎が逆U字カーブを描きます。この場合、寝ている間に首に負担がかかり、朝目覚めたときに痛みが生じます。また、頭が低くなるため、頭部に血液が集中し顔のむくみの原因にもなります。

枕の素材でのポイント

枕の素材は、様々な種類があります。羽毛やそば殻、ビーズ、ウレタンフォーム、ポリエステルなどがあります。頭部を乗せたときの硬さや感触など、個人の好みに合わせて選ぶことができます。

羽毛

水鳥の羽根で、寒い時期は暖かく、暑い時期は涼感があります。天然素材での通気性や吸湿性、発散性があり、ふわふわとした柔らかさもあります。

そば殻

そばの実の殻を乾燥させた天然素材で、高い通気性と吸湿性を備えています。頭からの熱を発散して汗を吸収します。

ビーズ

発砲スチロールを超極小にした素材で、頭の形に合わせて自在に形を変えるため、フィット感に優れています。

低反発ウレタン

スペースシャトルの宇宙飛行士用に開発された素材で、もちもちとした弾力と触り心地があります。体圧分散性や柔軟性があり、体型や寝ている姿勢に合わせてフィットします。

ポリエステルわた

ふわふわとした感触やクッション性を持つ素材で、柔らかい枕に仕上がります。

枕の大きさでのポイント

枕の大きさは、なるべく大きいものを選ぶようにしましょう。枕が小さい場合、寝がえりしたときに枕から頭が外れてしまって目が覚めてしまったり、外れた状態で眠り続けることで首や肩への負担が増してしまう場合があります。

 枕を交換する目安について

枕は消耗品なのでしばらく使用すると本来の効果が失っていきます。快適な姿勢がとれなくなったと感じたら、新品に交換するようにしましょう。

枕の使用期間は素材によって違いますが、そば殻は1~2年、パイプは3~5年、その他の素材なら2~3年程度が目安となります。

枕のメンテナンスについて

枕は頭皮や頭髪から出る汗や汚れが付きやすいので定期的に手入れをしないと殺菌やダニが発生したり、頭皮のにおいの原因になったりします。手入れの方法は、素材によって異なりますので自宅で洗えるものとできないものがある点に注意しましょう。

一般的にビーズやパイプといったプラスチック素材の枕は、洗濯機や手洗いで洗うことができます。そば殻や羽毛などの天然素材や低反発の枕は家庭で洗うことができません。洗えない素材の枕の場合は、週1回を目安に陰干しをするようにしましょう。