うつ病の症状・原因・改善方法とは

 うつ病の原因

うつ病の原因としては、心理的なストレス」「脳内の変化」「体質」の3つがあります。この原因が重なって、うつ病が発症していると言われています。

心理的なストレスは、過労や対人関係のトラブルといった生活上の問題が原因となります。そのストレスで脳の働きのバランスが崩され、うつ病が発症します。

脳にはたくさんの神経細胞があり、さまざまな情報を伝達していますが、その中の働きで「感情」が生まれます。ストレスをうけることで脳の一部の神経細胞の形に変化が生じ、それにより感情や考え方に歪みがおきるのではないかと言われています。

また、親や兄弟にうつ病になったことがある人は、発症率が高いと言われています。遺伝子が関係しているかどうかは、はっきりしていませんがうつ病になりやすい体質があると言われています。

 

うつ病の症状について

 うつ病は、体や心にさまざまな不調が現れます。体の不調としては、睡眠障害疲労感・倦怠感、首・肩の痛み、頭が重いなどがあり、心の不調としては、意欲・興味の減退、仕事能力の低下、不安・取り越し苦労、抑うつ気分などがあります。うつ病は、他の病気のように血液検査やCT・MRI検査などで異常が見つからないため、心療内科の専門医が詳しいヒアリングをして診断をすることになります。

 

うつ病のサイン

うつ病のサインとしては、「口数が少なくなる」「急にイライラする」「朝や休日明けに調子が悪い」「だるさを訴える」「遅刻・欠勤が増える」などが考えられます。

 

うつ病の治療

うつ病の治療には、「休養」「薬物療法」「精神療法・カウンセリング」があります。

 


うつ病は、早めに休養や投薬により症状を改善することが大切です。

 

 

休養

生命は、傷んだ部分を休息させることで回復させる力を持っています。うつ病は脳のエネルギー欠乏によるものなので、使い過ぎてしまった脳をしっかり休ませるということが治療の基本となります。うつ病の治療における休養は、仕事を軽減する・残業をしないというレベルから仕事を休んで休養するというレベルまでさまざまです。自宅療養しても家族に申し訳ない気持ちで過ごしていると落ち着かない場合などは、軽症であっても一時的に入院することがいい場合もあります。

薬物療法

治療には、「休養」が一番大切ですが、苦痛な症状により休養が十分に取れない場合があります。脳内の神経細胞の情報伝達にトラブルが生じているため、脳の機能的不調を改善し、症状を軽減するために薬物療法がおこなわれます。

うつ病には、「抗うつ薬」という種類の薬が有効になります。抗うつ薬は、もともと自分が持っているセロトニンノルアドレナリンなどの神経伝達物質が有効に機能するようサポートする薬となります。脳内の神経細胞内にあるノルアドレナリンセロトニンなどが、神経細胞神経細胞の間で多くなるように働きかけます。

抗うつ薬は即効性の薬ではないので、効果がでてくるのに時間がかかります。すぐに効果がでないからと服薬を中断しないで主治医の指示に従って一定期間継続をすることが大切になってきます。

精神療法・カウンセリング

うつ病を引き起こす原因はひとつではないので、休養と薬物療法のみでは治療できません。精神療法・カウンセリングは、主に再発予防という観点が中心になります。うつ病が再発しないよう、ご自身の思考パターンや行動パターンを見直すということになります。